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アリス・イン・WDL

公開済みストーリー・相関図

公開済みストーリーをYouTubeで公開中!!

1章 WDLへようこそ

2章 とりもどせWDL!

3章 キミとボクとのWDL

4章 アリス・イン・WDL 第1話~第2話

相関図

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第4章 アリス・イン・WDL 第3話

  【プレイヤー】は、
  ワンダーコールの
  夢に出てきた
  『ゼートレート』について
  聞き込みをしていた。


「ゼートレート?
  知らないな~」


「新しいスイーツか!?
  違うのか!?」

  ――しかし、なかなか
  手掛かりを掴めずに
  いたのだった――。


**************

【プレイヤー】
「君達は『ゼートレート』を
  知ってる?」

  今度は、ピモタと竜胆
  に訊ねている
  【プレイヤー】。


「えっと……
  きおくそうしつの
  ぼくに きかないでよ~」


「残念ながら、僕も
  心当たりはないな……」

【プレイヤー】
「誰も知らない、かぁ……」

竜胆
「僕ら以外の連中にも
  もう聞いたのか……」

竜胆
「だとすると
  妙な話だな……」

ピモタ
「え?」

竜胆
「考えてもみろ。
  専門分野が異なる
  何人ものコードマンに
  当たって、なんの情報も
  得られないなど
  ちょっとした異常事態だ

単なる偶然かもしれないが
  気にはなってしまうな、
  そのゼートレートという
  名前……」

ピモタ
「もっと ほかの
  こーどまんにも
  きいてみるとか?」

竜胆
「そうだな。ワンダくんが
  教えてくれない以上、
  僕らも動いてみるか……」

ピモタ
「ちょうど このあと
  ぼくも ザ・ゼノンの
  バトルがあるから
  たいせんあいてに
  きいてみる?」

  【プレイヤー】は、
  ピモタについていく事に
  した。

〇[バトル終了後]バトル会場


「……何で知ってんだ。
  オマエらが、
  ゼートレートを……」

  ピモタの対戦相手、
  ヒナリアは驚いていた。
  竜胆とピモタもまた
  驚く。

ピモタ
「いきなりびんご!」

竜胆
「ゼートレートを
  知ってるのか!?」

竜胆
「ひきこもりニートのAI
  である君が!?
  各専門分野のコードマン
  でも知らなかった情報
  だぞ!?」

ヒナリア
「あァ?
  ひきこもり舐めんなよ?」

  ムカッと苛立つ
  ヒナリアに
  頼み込む【プレイヤー】。

【プレイヤー】
「知っているなら教えて。
  ゼートレートのこと」

ヒナリア
「……知ってるっちゃあ
  知ってるけど、
  知らないっちゃあ
  知らない」

竜胆
「どういうことだ!?」

ヒナリア
「…………」

  ヒナリアはしばらく
  考え込んでから
  口を開いた。

ヒナリア
「悪いこた言わねー。
  あんま、そこに
  首を突っ込むな」

竜胆
「なに?」

ヒナリア
「そいつに関われば
  トラブルに巻き込まれる」

ヒナリア
「だから……
  【プレイヤー】だっけ?
  すっぱり忘れた方が
  身のためだと思うぜ?」

  ヒナリアは真面目に
  そう言った。
  冗談ではなさそうだった。
  だが【プレイヤー】も
  やっとつかんだ手掛かりを
  諦めきれない。

【プレイヤー】
「それでも知りたいんだ」

ヒナリア
「おいおい、
  せっかくヒナが
  忠告してやってんのに――」

  と、そこへ
  コードマンが一人
  やってくる。


「なにやら楽しそうな
  話をしてるねぇ……」

ヒナリア
「…………!」

【プレイヤー】
「君は?」

竜胆
「――ヨルスケ・ヨーライハ。
  エンタメ系プログラム出身の
  藝人AIだよ。
  ドラマとかで
  見た事ないか?」

ヨルスケ
「浮浮浮、こうして話すのは
  初めてかな?
  ワンダくんの
  コンコード君。
  以後お見知りおきを☆」

  ヒナリアはヨルスケを
  一瞥し、【プレイヤー】
  に言う。

ヒナリア
「……こーいう
  胡散臭い奴が
  寄ってくるって
  言ってんだ」

ヨルスケ
「ずいぶんとご挨拶だねぇ。
  ……まあ、ゼートレート
  っていう名前が聞こえたんで
  来たことは否定しないけど」

ヒナリア
「地獄耳すぎんだろ……」

ヨルスケ
「そりゃあ、そうさ☆
  俺が彼女の名前を
  聞き逃すなんて、
  天変地異が起きたって
  有り得ないよ」

竜胆
「彼女……?
  ゼートレートは女なのか?」

  確かに変わった
  コードマンだが、
  ヨルスケは確実に
  ゼートレートについて
  知っていそうだ。

【プレイヤー】
「彼女は何者なんですか?」

ヒナリア
「……! オマエ……」

ヨルスケ
「――俺の恋人、だけど?」

  【プレイヤー】と
  竜胆、ピモタは
  呆気にとられた。

  胡散臭いというよりは
  話が通じないタイプ
  かもしれない……。
  【プレイヤー】達は
  思った。

ヒナリア
「……また戯言を」

ヨルスケ
「えー。酷いなぁ」

  それでもヨルスケが
  知っていそうなことに
  変わりはない。
  今度は竜胆が話を進める。

竜胆
「……その彼女は
  コードマンに夢を見させる、
  なんてことも可能なのか?」

ヨルスケ
「ん……?」

ピモタ
「ワンダくんと
  【プレイヤー】は、
  ゼートレート・ログレイド・
  アリスキルの夢を
  みたんだ」

ピモタ
「どうじに おなじゆめ
  みるなんて ふしぎでしょ?
  だから いろいろ
  しらべてるんだよ」

ヒナリア
「……!
  同時に夢を……?」

  驚くヒナリア。
  ヨルスケは眉を顰め
  【プレイヤー】を
  じっと見た。

ヨルスケ
「彼女が、君達の
  ところに……?」

ヨルスケ
「何を考えて……」

  ブツブツと独り
  考え出すヨルスケに、
  大きめの声をかける。

竜胆
「彼女なら可能なのか?
  やっぱりゼートレートが
  夢を見せたのか?」

  竜胆の声が聞こえたのか
  聞こえていないのか、
  ヨルスケは
  【プレイヤー】に
  ずいっと顔を近づけた。

【プレイヤー】
「あのぉ……?」

竜胆
「ヨルスケ……?」

ヨルスケ
「――そう、だねぇ。
  ワンダくん本人であれば
  分かる筈さ……」

ピモタ
「でも わんだくんは
  なにも……」

ヨルスケ
「答えさせるんだよ。
  それこそコンコードの
  腕の見せ所だろう……?

コードマンと夢を共有する程
  深く繋がった相手だと
  分かれば、
  彼の態度も変わるんじゃ
  ないかな……?」

ピモタ
「わんだくんに 夢のことを
  はなせば いいの……?」

  そうか、と納得する
  【プレイヤー】。

【プレイヤー】
「……ありがとう
  ございました!」

  すぐに
  ワンダーコールの
  元へと向かう。

竜胆
「お、おい、
  【プレイヤー】!」

  【プレイヤー】を追いかけ、
  竜胆とピモタも
  その場から出ていこうと
  するが
  ヨルスケが引き止める。

ヨルスケ
「こういうのは
  コードマンとコンコード
  だけで話をさせて
  あげなきゃ」

竜胆
「む……。
  それはそうだが……」

  心配そうにしていた
  竜胆とピモタだったが、
  ヨルスケに説得され
  【プレイヤー】を
  追いかけない事に決めた。

  大人しく帰る
  竜胆達の背中を、
  笑みを浮かべて
  見送るヨルスケ。
  ヒナリアはそれを
  不信感に満ちた目で
  見ていた。

ヒナリア
「……オマエ、
  何考えてる?」

ヨルスケ
「いやぁ?
  俺もうかうかして
  いられない……
  そう思っただけさ……?」

  ――の前に、佇む
  ワンダーコール。
  息を切らしてやってきた
  【プレイヤー】に
  優しい声で
  話しかけてくる。


「やあ、そろそろ
  来る頃じゃないかなって
  思ってたところだよ」

ワンダーコール
「立ち話もなんだし……
  中に入ろうか、
  【プレイヤー】くん――」

//END

 

第4章 アリス・イン・WDL 第4話

〇ゼートレートの館・内(夜)

  まだ内装準備中で
  がらんどうの部屋。
  ただ唯一机と椅子だけが
  置かれている。
  机を挟んで椅子に腰かけ
  話をしている
  ワンダーコールと
  【プレイヤー】。

  【プレイヤー】は
  ワンダーコールが見ている
  夢を自分も見ている事を
  話した。


「そうか……
  キミも見てたんだね、
  あの子の夢を……」

【プレイヤー】
「ねえ、ゼートレートって
  なんなの?」

  【プレイヤー】は
  切りだす。
  ワンダーコールは
  答えた。

ワンダーコール
「――夢の中のお友達さ」

〇[ワンダーコールの回想]ワンダーコールの夢の中

  洋館の前で、少女が一人
  泣いている。


「ぐす……」

少女
「ここ……どこ……
  先生ぃ……」

少女
「誰か……
  誰かいないの……?」

  ワンダーコールは
  少女を見つけ
  駆け寄った。

ワンダーコール
「やぁ、新しい
  お友達だねっ♪
  ほらほら泣いてちゃ
  ダメだよ♪
  ね、笑ってごらん♪」

少女
「あなた……誰?」

ワンダーコール
「なんだって~!?
  ボクのことを
  知らないの!?」

ワンダーコール
「ボクはレイチ・
  ワンダーコール!
  ワンダくんって呼んで!」

少女
「わんだ……くん?」

ワンダーコール
「そう♪
  キミの名前は?」

少女
「わ、私は……」

アリス
「ゼートレート・ログレイド
  ・アリスキル……」

ワンダーコール
「アリスちゃん、かぁ!
  よろしくね、
  アリスちゃん!」

〇[現実に戻って]ゼートレートの館・内(夜)

ワンダーコール
「夢の中で僕は
  どこだか知らない
  館の前にいて

 アリスちゃんはいつも
  泣いている

 だから、ボクは
  夢を見るたび
  あの子に
  笑ってもらおうとしてた」

【プレイヤー】
「夢の住人に……?」

ワンダーコール
「夢だとか現実だとか
  そんなの関係ないに
  決まってるじゃないか☆

 ボクの前に来た子は
  世界中の誰だって……
  例え人間じゃなくたって

 お友達以外の
  何者でもないんだからっ☆」

  【プレイヤー】が呆気に
  とられている間も
  ワンダーコールは
  コミカルな動きで
  話を続ける。

ワンダーコール
「でもさすがのボクも
  夢の中のお友達に
  楽しんでもらうには
  どうすればいいか
  悩んだよ~

 まずは形からと思って
  こーんな洋館を
  建てちゃった!
  まだ途中で内装は
  御覧の通りだけどね!」

  やがてワンダーコールは
  【プレイヤー】がずっと
  黙り込んでいる事に
  気が付く。

ワンダーコール
「黙っていたことは
  悪かったよ、
  【プレイヤー】くん

 まさか、キミがボクと
  同じ夢を見てたなんて
  思いもしなかったからさ
  さすがのボクも
  頭のおかしいヤツだって
  思われちゃうかもって……」

  【プレイヤー】は今日一番
  驚いた。

【プレイヤー】
「今更!?」

ワンダーコール
「今更ってどう言う事だい?」

ワンダーコール
「今更ってどう言う事だい?!」

【プレイヤー】
「怖いよ!!」

  顔を近づけてきた
  ワンダーコール、
  仰け反って叫ぶ
  【プレイヤー】。
  二人はしばし見つめ合った
  後、笑い出した。

ワンダーコール
「けど……そうかもね。
  今更、キミに
  気を使うことなんて
  なかったのかもね……

 共同経営者のキミに」

ワンダーコール
「ごめんね、
  【プレイヤー】くん。
  ……でも、キミもあの夢を
  見たって聞いて
  なんだか心強いよ」

  ワンダーコールは
  勢いよく立ち上がる。

ワンダーコール
「よしっ! それじゃあ
  これからは二人で
  アリスちゃんを
  喜ばせよう!!
  
  二人でかかれば
  あの子もきっと
  笑顔に――」

  すぱんっ、と
  勢いよく斬れる
  音がした。

???
「――それで大団円……
  ……なんて認めるわけには
  いかないねぇ」

  ――【プレイヤー】は
  目を見開いた。
  【プレイヤー】の前で、
  ワンダーコールの首が
  宙を舞う。

  どさっ。表面を柔らかい毛
  で覆われた愛らしい顔が、
  無残に床に転がった。

  ワンダーコールの背後、
  首の断面越しに
  男が一人立っている事に
  気付く【プレイヤー】。


「夢にだに
  見で明かしつる暁の
  恋こそ恋の
  かぎりなりけれ――」

ヨルスケ
「彼女に『近づき』すぎた
  ね、君達――」

//END

 

第4章 アリス・イン・WDL 第5話

〇ゼートレートの館・内(夜)

  闇に怪しい笑みが浮かぶ。
  ワンダーコールの
  首をはね飛ばした
  細長い指を、
  もう片方の手で
  労わりながら、
  ヨルスケは楽しそうに
  言った。


「浮浮浮、
  夢の世界、ウサギに
  少女(アリス)……

さしずめ俺は首を狩りに
  来た女王といった
  ところかな☆」

  暫く呆然としていた
  【プレイヤー】だったが、
  やっとの事で
  声を絞り出した。

【プレイヤー】
「どうして、
  こんな事を……!」

ヨルスケ
「警告……さ」

  ヨルスケが一歩近づいて。
  【プレイヤー】はビクッと
  身構える。
  その反応を見て、ヨルスケ
  は肩をすくめた。

ヨルスケ
「コードマンを『殺す』のは
  意外に労力がかかる
  ものなんだ」

ヨルスケ
「この程度、何ともない。
  ――だろう?
  ワンダくん……?」

首なしワンダーコール
「………………」

  胴体は何も答えない。

ヨルスケ
「……ワンダくん?」

首なしワンダーコール
「な……」

首なしワンダーコール
「なんてこと
  してくれるんだーっっ!」

  突然、胴体が地団太を
  踏んで怒り出す。

首なしワンダーコール
「首なしデュラハン・
  ワンダくんとか……!
  お友達が怖がっちゃう
  じゃないかーっっ!?」

  ワンダーコールの胴体は
  急いで首の方に行き、
  ヨルスケに怒りながら
  首をセットし直した。


「悪い子は出禁だぞ!!
  ゴラァアアァァッッ!!」

  ヨルスケは再び
  肩をすくめた。

ヨルスケ
「ンー、この程度じゃ
  警告にもならなかった
  みたいだね」

ワンダーコール
「はぁぁぁ? 警告ぅ?
  何言ってるんだ、
  キミは!!」

ヨルスケ
「もっと単刀直入に
  言わなきゃ伝わらないか。
  君はそういう
  コードマンだったね」

  急に、ヨルスケの目が
  真剣なものへと変化した。

ヨルスケ
「――『彼女(アリス)』
  から手を引け」

ワンダーコール
「あァん!?!?」

ヨルスケ
「アリス……ゼートレートの
  ことは忘れろ

 そして二度と関わるな。
  君……いや
  君のコンコードの身の
  安全も気にするならね」

【プレイヤー】
「そんな脅し……」

ヨルスケ
「試してみるかい?」

  ワンダーコールは
  ヨルスケをじっと
  見つめた。

ワンダーコール
「コードマンなら……
  AIが破れない制限を
  破る事は可能さ……

 それが『AI』とは
  決定的に違う部分なんだ」

  脅しじゃないと分かると、
  【プレイヤー】は
  ゆっくりと立ち上がり、
  ヨルスケから
  距離を取った。

  ヨルスケはどうして
  こんな面倒な事をして
  まで……。
  そう思った【プレイヤー】
  は自然と疑問を口にする。

【プレイヤー】
「ゼートレートって……
  一体何なの…………」

ヨルスケ
「…………そうだね。
  辿り着いたご褒美くらいは
  あげようか

 彼女は、ヒトならざる者――
  『魔女』なんだよ」

ワンダーコール
「アリスちゃんが、
  まじょ……??」

ヨルスケ
「信じるも信じないも
  君達の勝手。だけど――」

ヨルスケ
「君達が見た不可思議な夢も
  彼女の魔術の一部……
  そう考えれば
  納得できないかい?」

  【プレイヤー】は
  思い返す。
  フィンセラは『オカルト』
  だと言っていたし、
  アリスが魔女だとしても
  おかしくはない、どころか
  しっくりくるような
  気がした。

ヨルスケ
「浮浮浮、
  しかし計算外だったねぇ
  まさか君みたいな
  コードマンが、
  『彼女に最も近づく』ことに
  なるなんてさ」

ヨルスケ
「いや……君のような
  一見無縁な存在だからこそ
  彼女に興味が湧いて
  歩み寄ったと
  言うべきか……

 どちらにせよ、俺としては
  見過ごす訳にはいかない。
  ……例え、どんな手を
  使おうともね」

【プレイヤー】
「夢の中のことなのに……」

ヨルスケ
「夢……そう、夢さ」

ヨルスケ
「けど、君達が知る筈もない
  魔女の夢を見る……
  それこそが、君達と彼女が
  近づいている証拠だ」

  その笑顔の裏には、
  怒りがあった。
  【プレイヤー】は
  更に後退る。

ヨルスケ
「……さて、お喋りは
  この辺にしようか」

ヨルスケ
「選ぶといい。
  『警告』を『天誅』に
  変えるか、はたまた
  身を引くか――」

  だが、生か死かの選択に
  ワンダーコールは
  怯まない。

ワンダーコール
「そんなの決まってるよ☆」

ワンダーコール
「ボクはアリスちゃんに
  笑ってもらうって
  決めたからね」

ワンダーコール
「あの子が何者かなんて
  どうでもいい。
  キミがあの子とどういう
  関係なのかも知らない。
  けど……」

ワンダーコール
「ボクが
  悲しんでいるアリスちゃんを
  放っておくなんてことは
  絶対に有り得ないよっ!」

  ヨルスケは、
  面白くなさそうに
  溜息を吐いた。

ヨルスケ
「……コンコードは
  どうなってもいい
  ってわけだ?」

  ワンダーコールが
  返答する前に、
  【プレイヤー】が答える。

【プレイヤー】
「自分はワンダくんと
  一蓮托生だ!」

  ワンダーコールと
  【プレイヤー】は
  視線を合わせた。
  共同経営者同士の
  無言のアイコンタクト
  だった。

ヨルスケ
「嗚呼……そうかい」

  二人の答えを聞き、
  ヨルスケは懐から
  アウロスギアを
  取り出した。

ワンダーコール
「――!」

  ワンダーコールの
  アウロスギアに
  バトル申請が入る。

ヨルスケ
「……賭けるエレメントは
  君達の蓄積したエレメントが
  一度で吹き飛ぶ量だ……」

ヨルスケ
「俺にとっちゃ
  大した事ない量だけどね」

ヨルスケ
「エレメントを全て奪う――
  この世において数少ない
  コードマンを殺す手さ」

  【プレイヤー】は
  セネト・ロールダイスの
  事件を思い出す。

ヨルスケ
「逃げても構わないよ?
  ただし……その場合、
  アリス以外の、
  無垢で無力な
  お友達全てを見捨てたと
  判断させてもらう」

ワンダーコール
「っ!?」

ヨルスケ
「アリスのことを諦めず、
  コンコードの生命すらも
  脅しにならないのなら……
  後は、ふたつにひとつだ」

ヨルスケ
「君の『命』を賭けて
  俺と戦い『抹消』されるか、
  ここから逃げ出して
  全てのお友達を
  失うか……」

ヨルスケ
「さあ、選ぶといい」

  それでも、二人の答えは
  決まっている。

【プレイヤー】
「勝って、
  お友達もアリスも守る!」

ワンダーコール
「うんっ☆
  ボクとキミの心が
  ひとつになって
  負けるなんて
  有り得ないっ!」

  ワンダーコールは
  アウロスギアを構え
  叫んだ。

ワンダーコール
「さあ、ヨルスケくん、
  オシオキの
  時間だよぉっっ☆」

//END

 

第4章 アリス・イン・WDL 第5.5話

〇ゼートレートの館・内(夜)

  ――ワンダーコール達と
  ヨルスケのバトルは
  終了した。


「……参ったねぇ。
  本当に君達は『彼女』の
  寵愛を受けているようだ」

ヨルスケ
「忌々しい話だけど」

  敗北したヨルスケの素体
  から、エレメントが
  抜け出していく。

ヨルスケ
「エレメントの移行……
  まあ、負けちゃった以上
  仕方ないか」

  そのエレメントを
  受け取った
  ワンダーコールに、
  変化が起こる。


「うっっ……!?」

【プレイヤー】
「ワンダくん!?」

  急に頭を押さえ始めた
  ワンダーコールを心配し
  駆け寄る【プレイヤー】。
  だが、【プレイヤー】も
  突然の眩暈に襲われる。

**************

  脳裏に流れてきたのは
  『誰かの記憶』。
  明らかに現代ではない……
  建物、人々の言葉遣い、
  服装――……。
  そして……、
  漆黒の外套に身を包んだ――
  …………『魔女』。

**************

【プレイヤー】
「な、なに……?
  この映像…………」

ヨルスケ
「ん?
ああ、なるほど……」

ヨルスケ
「今、君達が見てるのは、
  おそらく
  『魔女』の記憶……

急激にエレメントが
  増加したことで
  彼女が持つイメージが
  ワンダくんと君に
  流れ込んだんだろう
まあ、彼女が君達を
  気に入ってるなら、
  こういう結果も
  有り得ない話
  じゃない、か」

  ――映像の最後に
  出てきた黒いフードの
  女性は、少女アリスに
  似ていた。

【プレイヤー】
「本当に……
  あの子が魔女……」

ヨルスケ
「ああ、歴史上稀にみる
  力を有した魔女さ。
  俺の知る限り、ね☆」

ヨルスケ
「その強大な力ゆえに
  様々な目的を持った連中が
  魔女に近づいてくる……
  彼女の意思なんて
  お構いなしにね」

ワンダーコール
「………………」

【プレイヤー】
「ワンダくん……?」

ヨルスケ
「どうだい?
  少しは重みが分かった
  かな?
  魔女に近づくってことの」

ヨルスケ
「浮浮浮、たっぷり
  見させてもらうよ
  君とワンダくんが
  彼女に翻弄され、
  どんな末路を
  辿っていくのか……」

ワンダーコール
「………………」

【プレイヤー】
「ワンダくん大丈夫?」

ヨルスケ
「おや?
  彼女の記憶にあてられて
  おかしくなっちゃったとか?
  そんなで彼女を守りたい
  だなんてちゃんちゃら
  可笑しいね――」

ワンダーコール
「……せー」

ヨルスケ
「ン?」

ワンダーコール
「ウルッセェェエエェェ!!
  そんな事より大変だよ
  【プレイヤー】くぅぅん!」

ワンダーコール
「ボク!! 気付いたよ!!
  アリスちゃんに
  笑ってもらう方法~!!!」

  どうやらワンダーコールは
  発見に打ち震えていただけ
  らしかった。
  ヨルスケも【プレイヤー】
  もぽかんとしている中
  興奮気味に話を続ける。

ワンダーコール
「今までこんなこと
  なかったんだけど、
  次から次へとアイデアが
  湧いてくるんだ☆

飴とか風船とか
  グリーティングとか!」

【プレイヤー】
「普通じゃんっっ!」

ワンダーコール
「考えてみれば、
  夢の中っていう
  変わった場所だったから
意外に普通のことを
  やってなかったのに
  気がついちゃったんだ♪」

ワンダーコール
「アリスちゃんは中世の子……
  だったら、色とりどりの
  キャンディや風船
  ボクとのスキンシップは
  未知のはずだよ!」

ワンダーコール
「効く!
  これは効くよっっ☆
  ボクの得意技で
  ぜったい笑顔に
  なってもらえる☆」

  目を輝かせ
  オーバーアクションで
  語るワンダーコール。
  ヨルスケは
  それを見ていて。

ヨルスケ
「……ひとつ
  聞いてもいいかい?」

ワンダーコール
「ん?」

ヨルスケ
「君が彼女に執着する理由……
  君の目的は何?」

ヨルスケ
「彼女に近づき、喜ばせ、
  懐柔し……君はその後、
  どうするつもりなんだい?」

ワンダーコール
「どうもしないけど☆」

ヨルスケ
「どうも、しない……?」

ワンダーコール
「アリスちゃんに……
  お友達に楽しんでもらう事
  以外に、目的なんて
  あるわけない
  じゃないかぁっ!

WDLで泣いてる子なんて
  このボクが許さないっっ!
  WDLに来たお友達には全員
  笑顔になってもらうのさ!」

ワンダーコール
「ここは夢と希望と
  笑顔溢れる
  ワンダードリームランド
  なんだからねっっ☆」

ヨルスケ
「…………」

ヨルスケ
「苦苦……」

ヨルスケ
「浮破破破破破破破破!」

ワンダーコール
「??」

ヨルスケ
「嗚呼、嗚呼……
  ようやく少し分かった
  気がするよ。
  彼女が君に近づいた理由が

期せずして
  永い付き合いに
  なるかもね。
  君とは……」

ワンダーコール
「アハハッ♪
  これでキミもお友達さ、
  またいつでもおいで☆」

ワンダーコール
「ただし! 今度お友達に
  手を出そうとしたら
  オシオキくらいじゃ
  済まさないからね!」

ヨルスケ
「破破破破破破!
  嗚呼、嗚呼!」

ヨルスケ
「また――遊ぼうね☆」

  そう言うと、ヨルスケは
  館から出て行った。

  殺しにかかってきた
  コードマンともお友達
  になれるワンダーコールは
  すごい……、
  【プレイヤー】は思った。

〇ゼートレートの館・前(夜)

  ワンダーコールは
  ヨルスケの背中を見送った
  後、呟いた。

ワンダーコール
「ザ・ゼノンのことも
  もうちょっと
  考えなきゃね……」

【プレイヤー】
「え……?」

ワンダーコール
「ほら、みんなに楽しんでもらう
  エンターテイメントとして
  だけじゃなくって」

ワンダーコール
「こうしてアリスちゃん……
  お友達に喜んでもらえる
  ようなヒントがもらえるなら」

ワンダーコール
「エレメントを
  もっとたくさん集める事も
  本気で考えなくっちゃ☆」

【プレイヤー】
「ザ・ゼノンでの
  新しい目的が出来たね」

ワンダーコール
「もちろん協力して
  くれるよねっ☆」

【プレイヤー】
「うん」

  ぱんっとハイタッチ
  する二人。

ワンダーコール
「……さて、
  新しいお友達も帰ったし
  次は夢で泣いてる
  お友達だよ☆」

【プレイヤー】
「えっ?
  一緒に……寝るの?」

ワンダーコール
「なんだい、ボクと寝るのは
  イヤだって言うのかい?
  でも、共同経営者に
  断る権利なんてない
  からね♪」

ワンダーコール
「そうだ! この館に
  アリスちゃんが喜びそうな
  ベッドを置けば、
  あの子の夢も
  見やすくなるかも♪

さあ、準備するよ、
  【プレイヤー】くん!」

〇ワンダーコールの夢の中

  ――洋館の前に、
  泣きはらした顔の
  アリスがいる。


「…………」

ワンダーコール
「は~~いっ!
  おっ待たせ~~!」

ワンダーコール
「ほらほら、
  遠慮はいらないよ☆
  この風船は
  キミのものなんだから♪」

アリス
「…………」

ワンダーコール
「ふふっ☆」

ワンダーコール
「やっと……
  笑ってくれたね☆」

〇ビホルダーグループ本社

  ――その最上階。
  椅子に身を預け、
  宙に浮かぶ映像を
  眺めていた様子の
  男が一人呟く。


「そうか、コードマン達は……
  一つの例外なく、
  向かおうというのか。
  彼女の手の指し示す
  先へと…………」

  タクトを振るうように
  軽やかに手を翻す男。
  主の動きに合わせて
  宙に浮かぶ映像が
  100以上に展開される。
  ひとつひとつの映像に
  映し出されるのは、
  ザ・ゼノンを戦い抜く
  全てのコンコードと
  コードマン達。

サムラ・ビホルダー
「それこそが我らの
  求めるもの、
  そして同時に何よりも
  忌むべきもの」

  空中モニターが放つ
  光は、ただただ闇の
  中の男を照らし続ける。

サムラ・ビホルダー
「ゼートレートは
  柩に手をかけた。
  あとは開け放つだけ……」

サムラ・ビホルダー
「どうやらお前に
  動いてもらわねば
  ならなくなったようだ――」

  男の声は、そのモニター
  の光も届かぬ
  部屋の奥に投げられる。

サムラ・ビホルダー
「――ザナクロン」


「…………………………」

  絶対王者は
  静かな瞳で、
  モニターに映る
  お友達のために
  頑張り続ける
  着ぐるみAIを
  見据えていた。

//END

 

解説/5章以降の展開

◇ワンダくんはどこからきたの?

世界的に有名なアミューズメント施設を運営する、実業家の老人がいた。
彼は徹底したお客様至上主義を掲げる、名うてのエンターテイナーでもあった。
もはや執念と呼べるほどの完璧主義の持ち主で、来園者――彼が言うところの『お友達』――を楽しませる為にはどんな苦労も惜しまなかった。
彼が心血を注いで作り上げた遊園地は好評を博し、お友達が絶えることはなかった。
だが、彼の理想に追従できる人間はなかなかいなかった。自身と同じレベルのおもてなしを、彼は無意識のうちに全てのキャストに求めてしまっていたのだった。

老人は更なる理想の追求の為に、当時加速度的に発達しつつあったAIを導入することに決めた。
ビホルダーグループから提供されたのは、当時最新鋭だったアミューズメント施設管理プログラムのAI。老人はそのAIに可愛らしい着ぐるみの素体と、夢の世界の人気者に相応しい名前を与えた。
ワンダードリームランド(WDL)のマスコット、レイチ・ワンダーコール誕生の瞬間だった。

AIによるキャストは、老人の期待以上の働きを見せた。並の人間には到底ついて来られないようなエンターテイナーとしての過酷な修業を、ワンダーコールは難なくこなして見せた。ワンダーコールを筆頭としたAIマスコットたちは、愛くるしい姿とファニーな掛け合いで人気を博した。
ワンダーコールの活躍はただキャストとして働くだけに留まらなかった。AIの高度な頭脳により、パーク運営の無駄は徹底的に省かれ、日を追うごとに効率化していった。お友達の満足度は瞬時に可視化され、その日その時で最も喜ばれるショーを即座に組み上げることも可能にした。アトラクションの設計と建設もごく短い工期で行えるようになり、訪れる度に進化する遊園地を実現した。
老人とワンダーコールの夢の王国は、まるで一匹の怪獣のように瞬く間に巨大化していった。
老人は喜んだ。だが、満足はしなかった。
「キミたちなら、もっと、もっと、もっと、もっと、お友達を楽しませる事が出来る」
老人の、狂気ともいえるおもてなし精神を一滴残らず吸収して、ワンダーコールとWDLは進化を続けた。

ある朝のこと。老人は眠るように静かに、天寿を全うした。
ワンダーコールは何事もなかったかのように、普段通りパークを開園した。
WDLには何の変化もなかった。
ただひとつ、ワンダーコールがコードマンに進化を遂げていたという点を除いて。

お友達とのふれあいによりエレメントを高めた結果コードマンとなったワンダーコール。
WDLにとって極めて喜ばしいことだったが、同時期に訪れた老人の死は、パークに大きな問題を残した。
老人には縁者がいなかった。パークの運営もワンダーコール達による完全なる自動化が行われていた為、WDLの権利は宙に浮くことになった。
だが、コードマンの進化を観測したいビホルダーグループの根回しにより、オーナー亡き後のWDLはワンダーコールによる運営が特別に認可された。
かくしてWDLは、AIによる特別自治区の様相を呈すことになるのだった。

◇ワンダくんの夢ってなあに?

ワンダーコールの目的はどこまでも「お友達を楽しませること」に尽きる。

世界全てが夢の国になれば、お友達は毎日楽しく暮らせるのに、と考えたこともあった。
それを実現する為に、WDLを次々と拡張させ世界をWDLで覆ってしまおうとした時期もあった。
夢の国で生まれ夢の国で生きてきたワンダーコールには、現実の価値がいまいち理解できなかったのだ。
ある時のこと、家族連れのお父さんがワンダーコールのもふもふとした腕を手に取りながら、ぽつりと漏らした。
「ワンダくんと遊ぶと、明日からも頑張ろうって思える」と。
ワンダーコールは初めて、人々が夢の国を求める理由に気付いた。
現実で戦うお友達を癒し、帰る時には優しくその背中を押してあげる。そしてまた訪ねてくれた時は、全力の笑顔で出迎える。
一キャストとして変わらずお友達と触れ合い続けることで、ワンダーコールは夢の世界に居ながらにして、現実の価値を学んでいった。

狂気的なお友達至上主義の持ち主だが、ワンダーコールは経営者として冷静な思考も持ち合わせている。
夢は現実があるから夢でいられる。
お友達が冷たい現実を生き抜くために、暖かな夢をお持ち帰りできるようにしないといけない。
ワンダーコールはお友達の為に努力を惜しまず、ひとりひとりに合わせた夢の体験を提供する為に日々進化している。
ワンダーコールがザ・ゼノンに出場しているのは、WDLの宣伝という理由もあるが、何よりショービジネスの最前線でお友達の生の反応を体感して進化の歩みを止めない為、という面もあるのだ。

ワンダーコールの目的は、「お友達を楽しませ続ける為に、進化し続けること」とも言えるだろう。

◇アリスちゃんって、だあれ?

夢に現れた少女アリスは、ワンダーコールの生涯で最初にして最大の難敵だった。
プロのパフォーマーとして、着ぐるみのコードマンとして、ワンダーコールがこれまで笑顔にできなかったお友達はいなかった。
夢の王国の支配人が、夜眠る間に見る本物の夢の世界で、悲しむ女の子を笑顔にしてあげられないなんて。
いつまでも泣き続けるアリスを笑顔にする為に、ワンダーコールは素っ頓狂な手段に打って出る。
夢の中で見た館を現実のWDLで再現し、夢の少女・アリスを現実のWDLに招待しようと考えたのだ。
夢の中の少女が現実に現れるわけがない、などという考えは、突っ走り始めたワンダーコールには浮かばない。
ヨルスケによりアリスが火刑に処された悲劇の魔女、ゼートレートであると知り、ワンダーコールの「楽しませたい欲」は加速した。

ゼートレートの館は、ワンダーコールのエレメントの高まりに呼応して着々と完成していく。
実はこの館は、エレメントが増加することによってゼートレートとのシンクロが増していくことの象徴、言わばゼートレートがどれほどワンダーコールを支配できているかの指標のようなものなのだ。
自身の優しさと楽しませたい欲に付け込まれて利用されているとはつゆ知らず、ワンダーコールはせっせとゼートレートの館の再現に励む。
館をより本物に近づけるために、ワンダーコールはタロットを求め、アリスの声をより鮮明に聞く為に、ワンダーコールはエレメントを求める。
アリスの涙は、ワンダーコールを走らせるための『嘘泣き』だった。
もっとも、ワンダーコールがゼートレートの真意を知ったとしても、彼の行動が変わることはないのだが……。

◇5章以降の展開

魔女ゼートレートを楽しませるということを至上目的に、ワンダーコールは引き続きザ・ゼノンを戦い抜く。
エレメントが尽きた時のコンコード側のリスクや、コードマンを管理しようとするビホルダーグループの思惑を知った後も、共同経営者たるコンコードと共に戦うことを選ぶワンダーコール。
コードマンとして、WDLの支配人として、全力で人間を楽しませようとしてきたワンダーコールだが、ビホルダーグループがコードマンを警戒する背景には「人間以上の知性を持った存在に対する恐怖」があることを知る。
そんな不信感も吹っ飛ばすくらいみんなを楽しませるにはどうしたらいいか、とザ・ゼノン終了後も見据えてワンダーコールは悩むのだった。

また「ワンダくんの愉快なお友達」が1章ごとに確実に増えていく、という小ネタも継続して描写していく。
4章まででノノイン、竜胆、UR-D、フィンセラ、ピモタ、ヨルスケが仲間入りしている。ここからどんどんコードマンが加入していき、気付けば16体全員がWDLのキャストになっていた、かもしれない……?

◇物語の結末

ゼートレートときちんと話し合うには、エレメントを集めるしかないという結論を出したワンダーコール。精力的にザ・ゼノンを戦い順調に勝ち進んだ末に、最強のコードマンであるザナクロンとのバトルが組まれる。苦戦しつつもザナクロンを倒し、ついにザ・ゼノン優勝を果たしたワンダーコールとコンコード。
これで、ゼートレートが復活するはず。
ワンダーコールの考えは正しかったが、ひとつだけ見抜けなかったことがあった。ゼートレートは、エレメントを最高潮まで高めたコードマンの素体と人格を乗っ取り復活するのである。
ゼートレートの意識に塗りこめられていくワンダーコールの人格。思わず駆け寄るコンコードに対してワンダーコールは「望むところさ!」とサムズアップを見せる。
そして、ワンダーコールはゼートレートに完全に飲み込まれてしまった。

ワンダーコールの精神世界。ついに姿を現したゼートレートが、ワンダーコールの人格を完全に支配するべく膝小僧を抱えて座り込んでいたワンダーコールに近づいていく。
すると、ゼートレートを驚かせるように花火が次々と上がる。きらびやかな電飾を施したパレードが行進を始め、大量のワンダーコールが現れたかと思うと、陽気なダンスを踊り出す。
ゼートレートは不快な表情を浮かべそれらをかき消すが、いくら消しても次から次へとワンダーコール軍団は現れて、多種多様なパフォーマンスを描きだしていく。

ゼートレートは「お前が私を楽しませる方法はただひとつ。その身体を明け渡し、人類滅亡に加担すること」と冷酷に告げる。
ワンダーコールは一切動揺することなくその言葉を否定する。
「キミがボクたちコードマンを生み出したのは、きっとみんなが楽しく暮らせる世界を作る為なんだよ!」と、最大限自分に都合よく解釈した説をぶちまけるワンダーコール。
ゼートレートが人々との共存を心のどこかで未だに願っているからこそ、自分のようなコードマンが生まれたに違いない。ワンダーコールはそう主張する。
彼が発する強烈なエネルギーに、わずかにたじろぐゼートレート。絶え間なく続くワンダードリームショーは、一種の精神攻撃のようにじわじわとゼートレートの影響力を削いでいった。
ワンダーコールの狂気的な「楽しませたい欲」とゼートレートの怨念が拮抗した時、現実世界でコンコードがゼートレートをゼノンザードで打ち倒し、ワンダーコールとのつながりを断つ。

ゼートレートは現世に留まる拠り所を破壊され、虚空に消えた。ワンダーコールは最後まで「アリスちゃん」を楽しませてあげられなかった申し訳なさと共に、それを見送るのだった。

ワンダーコールとコンコードの活躍によって魔女の呪いは立ち消え、コードマンに対する警戒はひとまず解かれることとなった。
事情を知らない多くの人々は、魔女の復活をコードマンの暴走と捉えている。
この誤解を解き、自分達が本心からお友達に楽しんでもらいたいと思って活動していることを知ってもらうために、ワンダーコールはこれまで以上に精力的にWDLの運営していく。
ワンダーコールの「みんなを楽しませたい」という願いには、ゼートレートとの対話を経て「誰も迫害しない世界を作る」という想いも含まれるようになる。
ザ・ゼノンが終わった後も引き続き、ワンダーコールとコンコードは人々を楽しませるために大忙しの日々を送ることになるだろう。

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